このコーナーでは、超短編小説(140字以内)を掲載していきます。どのような視点でどんな物語が生まれるのかを楽しみにしています。れるのかを楽しみにしています。初回の今号では、「まくら文庫」に寄稿していただきました。 - 超短編小説とは… SNSから発祥した短い文章やストーリーを共有するスタイルの小説です。方丈海『#140字小説』や、原田たけし『三円小説』、氏田雄介『54字の物語』など、人気作品は書籍化もされています。
銀杏の落ち葉が舞い落ちる。風に乗って、遠くから囁くように「おいで、おいで」と聞こえた気がした。立ち止まり、声の主を探そうと空を見上げる。青空に浮かぶ雲の向こうで、何かが呼んでいる。風が止んだ。ゆっくりと目を閉じる。気づくと足元は地面から離れていた。どこへ向かうのか、もう気にしなかった。
おにぎり派のオフィーリア
わたしの首は忙しい。
黄色い絨毯に浮かび上がる石畳。バカまじめに直立し根を貼る木々。
瞬きのたびに図と地は入れ替わる。
忙しいは苦しい、そう思ってたわたしの心がなんだか小さく見えてきた。
自然とわたしを繋いでくれる首は忙しい方がいいのかもしれない。
いいじま、