このコーナーでは、超短編小説(140字以内)を掲載していきます。どのような視点でどんな物語が生まれるのかを楽しみにしています。れるのかを楽しみにしています。
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超短編小説とは…
SNSから発祥した短い文章やストーリーを共有するスタイルの小説です。方丈海『#140字小説』や、原田たけし『三円小説』、氏田雄介『54字の物語』など、人気作品は書籍化もされています。

桜色の揃いの着物をまとい、湯桶を抱えた少女たちが、見物客に見守られながら静かに歩みを進める。沿道の少女は目を輝かせて言った。「わたしも、あれ持てる?」母は少しの沈黙の後、優しく微笑んだ。「大きくなったらね」──あと十数年先まで続くだろうか──そう思いながら遠くに消えていく行列を見つめた。
藍色鳩羽
キミの面影偲ぶ旅
あゝ とっこ とっこ 独鈷の湯
キミを探して万灯会
奥の院から神輿渡御
キミはくる来る赤い傘
あゝ ドキ ドキ 初恋の
キミと再び渡月橋
湯汲娘のキミは艶やか
ときめく心蘇る
あゝ いま 今 巡り逢う
二人の恋路は桂橋
結んでこの恋 桂橋
鳴神 調古堂