このコーナーでは、超短編小説(140字以内)を掲載していきます。どのような視点でどんな物語が生まれるのかを楽しみにしています。れるのかを楽しみにしています。
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超短編小説とは…
SNSから発祥した短い文章やストーリーを共有するスタイルの小説です。方丈海『#140字小説』や、原田たけし『三円小説』、氏田雄介『54字の物語』など、人気作品は書籍化もされています。

門の向こうから聞こえる子どもたちのはしゃぐ声。漂う甘い匂いは、りんご飴か綿飴か。かつて手を引いて歩いた息子の小さな背中を、行き交う人波の中にふと探してしまう。提灯の灯りが揺らめき、伸びた自分の影を濃くした。郷愁を振り払うように、ひとつ息をつく。今年も、祭りの終わりを、夏の終わりを見届ける。
匿名希望