修善寺には、住民で構成される修善寺地域福祉委員会という、福祉問題やその他様々な暮らしの課題の解決に取り組む団体があります。その取り組みの一つとして『かわら版 わがまちしゅぜんじ』という季刊誌があります。住民による季節感あふれる投稿やイベント情報などが掲載されています。手書きの温かい文字が好評のA4サイズの季刊誌です。
記事の執筆・編集をしているのは、修善寺地域福祉委員会のメンバーである池田のさんです。修善寺温泉のバス停近くで「ののはな」という居場所づくりの拠点の運営もされています。
今回は、池田さんの抱えている地域の困りごとをお伺いしました。

かわら版 わがまちしゅぜんじ。回覧板で全戸配布されています。バックナンバーは「ののはな」で読むことができます。
池田さんは、近年増加している災害に対して日頃の備えが大事、と過去数号にわたり防災情報の発信に注力されています。しかし、その大切さや危機感を共有することがなかなか難しいといいます。
今年の初め、能登半島で大地震が発生しました。最大24地区が孤立状態となり、実質的に解消したのは、地震発生から18日後でした。伊豆半島は能登半島と地理的な条件が似ています。つまり、能登半島同様に、災害時に地域の孤立は大きな課題となり得るのです。
高齢者や身体の不自由な方など、早めの避難が必要な方向けの避難場所は、温泉場から離れた「生きいきプラザ」が指定されています。住民の高齢化に伴い、食料などを詰めた防災バッグを持っての避難が難しい人はこれからもっと増えていくけれど、どのように工夫したらいいか。ひとり暮らしの人々との繋がりづくりもしていきたい……。一緒に考える仲間を集め、防災意識を高めるイベントなども地域内で開催できたらいいな、と池田さんは語ります。国内外からの観光客への防災情報の発信についても考えていく必要がありそうです。
ぜひ一緒に!という方は、温泉場バス停のすぐ向かいの「ののはな」へと足をお運びください。