あるいて楽しむ伊豆の風景

伊豆の面白さは、変化の起伏に富んだ風景と文化の多様なところにあると思います。身近な風景に隠された歴史文化の背景、面白い小話……そんなこと初めて知った!という楽しい経験が、きっとみなさんもありますよね?

私は、常々、自分の知らない伊豆を見てみたい、もっと知りたい、自分の足で歩いて感じてみたいと思っていました。 ある日参加した「生物多様性わかもの会議」で、細野高原で草原保全に携わる内山義政さん(稲取出身・副部長)と出会い、意気投合して、内山さんの強力なフォローもあって、2016年に念願の「伊豆あるく部」を発足しました。

伊豆の風景の成り立ちと構造を理解し、守り、伝えて、伊豆で新たな循環を作り出す力になりたいという思いで活動を続けています。

伊豆あるく部では、様々な分野の有識者が案内人をつとめます。これまで植物生態学、民俗学、歴史学、保全生態学をテーマに、天城山、沼津西浦古宇、細野高原などを歩きました。知識がひとつ増えるだけで、目の前の景色がぐっと変わって見えるのは何度経ても不思議な体験です。

「あるく部」と言いつつも、沢山歩くわけではありません。この虫は何?この植物の実は食べられる?この川はどこからどこへ流れていくのだろう?なんでこんな地形?と、時にはしゃがんでじっくり観察しながら、時には這いつくばって小さな野の花を愛でたり……5メートル進むのに10分かかることもあります。

なんで芽吹き って赤い葉っぱ なのかな?道端 のものに目を奪 われて、スタート 地点から全然進 まない。伊豆ある く部あるあるで す。
細野高原で出会 ったニホンカナ ヘビの赤ちゃん。 参加者の方が面 白いものを見つ けてくれること も多々あります。

ゆるく、のんびり。子どもも参加できる気軽さで知的興奮にアクセスできる、そこが伊豆あるく部のいいところです。

今秋からは、当マガジンと連動した新企画「建築」も始動します。一級建築士を案内人に、修善寺温泉場の建築を愛でながら、「好きな風景」を探していきます。地域らしさを感じる景観とは何なのか?という話もしたいなと考えています。(私も大ファンの)茶房吾輩さんのドリンク付き!ぜひ、お気軽にご参加くださいね。

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修善寺出身のカエル愛好家。伊豆あるく部部長。4年間のアメリカ生活ののち2020年本帰国。不定期おさんぽ会の伊豆あるく部でフィールドワークを行っています。

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