このコーナーでは、修善寺に住む人や、修善寺に関わりのある人々による書籍紹介を掲載していきます。身近な人々がどんな本を読んで、何を思い、感じているのか、少しのぞいてみましょう。
『強力伝』
新田 次郎 (新潮社)
富士山の強力である小宮山氏の偉業を小説にした物語。強力とは、登山者や山小屋に届ける荷物を背負って運び届ける仕事です。
主人公の小宮は足柄村の出身で、足柄村には金太郎で有名な足柄山があります。金太郎は平安後期の伝説的武将であり、御伽草子などでも語り継がれている力持ちの象徴です。小説「楓橋」では、足柄村から金太郎が相撲を取りに修善寺へやってきます。強力伝と併せてお読み頂くと面白いかもしれません。
紹介者:まくら文庫 修善寺温泉入り口の週末だけオープンするブックカフェ。小説、洋書を中心に蔵書。オリジナルの文庫やZINEを発行する創作活動も行っている。 - ☎ 090-3307-8232 OPEN 10:00-15:00(土・日営業) 修禅寺から徒歩10分 Instagram @makurabunko
『さくらえび』
さくら ももこ (新潮文庫刊)
さくら先生が編集長をつとめた雑誌『富士山』の中から、家族や友人などとの交流や日常生活をテーマとしたエッセイをよりぬき、書きおろし作品と一緒にまとめた一冊。父ヒロシや息子との面白おかしいエピソードが詰まっています。
さくら先生のエッセイは、何気ない日常がこんなにも面白いのか、と驚く作品ばかりです。ユーモアたっぷりの独特な表現に、声を出して笑ってしまうので、家で読むことをおすすめします。
紹介者:益子 由美子
修善寺出身。修善寺の大自然の中で育ちました。 キャンプやアウトドアが好きです。趣味はカフェ巡り、古着屋巡り。最近はスパイス集めにはまっています。