最近、または、いつだかに読んだ本 #09

このコーナーでは、修善寺に住む人や、修善寺に関わりのある人々による書籍紹介を掲載していきます。身近な人々がどんな本を読んで、何を思い、感じているのか、少しのぞいてみましょう。

『声と文字の人類学』

出口 顯 (NHK出版)

AIに適当なプロンプトとデータを与えれば、整理整頓された文章が1分ほどで生成される。そんな時代だからこそ、このフリーペーパーを見つけ、手に取り、今この文章を読んでいるあなたに勧めたい。あらためて問い直してほしい。

手書きとタイピング、紙とコンピューター、書写と印刷、そして声と文字。私たちが当たり前だと思い込んでいるさまざまなコミュニケーションを支えているものは何なのか。

紹介者:いいじま、
地域おこし協力隊として移住してきた、ラジオの人。なんでもやってみてる人。

『積読こそが完全な読書術である』

永田 希(イースト・プレス)

本書は、「積ん読(読まずに置かれた本)」に積極的な価値を見出す一冊です。

著者はそれを「ビオトープ=小さな生態系」に喩え、本棚に並ぶ本が互いに関係し合いながら、思考の土壌を形づくると述べます。重要なのは、全てを読むことではなく、どのように本を持ち、配置するか。情報があふれるなか、蔵書が思考の軸となり、読まずに積むこともまた、読書の一部だと気づかされます。

紹介者:細道 航
修善寺のギャラリー&ショップ「gallery kankō」主宰。これまで、現代美術の展覧会の企画や設営、執筆、編集などを行ってきました。

『ランゲルハンス島の午後』

村上 春樹(文藝春秋)

『ランゲルハンス島の午後』は、常に潜む「小さな幸せ」を安西水丸の軽妙な挿絵と共に描いたエッセイ集です。

中学に入ったばかりの春、生物の教科書を忘れ、取りに帰った道すがら春の渦に呑まれ、数分の休息のはずが抗えぬ午後の光に溶けてしまう。我が家には中学校に入ったばかりの娘がいます。新品の校舎と伊豆中の小学生が集まり始まる新生活。新中学1年生が抱える不安と期待を春の陽気が温かく包んでくれますように。

紹介者:まくら文庫
修善寺温泉入り口の週末だけオープンするブックカフェ。小説、洋書を中心に蔵書。オリジナルの文庫やZINEを発行する創作活動も行っている。
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☎ 090-3307-8232
OPEN 10:00-15:00(土・日営業)
修禅寺から徒歩10分
Instagram @makurabunko
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修善寺温泉・住民発のローカル文芸マガジン『湯文好日』編集部です。様々な文芸作品を通じ、 季節や時代を超えて、 修善寺温泉を楽しんでいただけるようなコンテンツを発信しています。

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