このコーナーでは、超短編小説(140字以内)を掲載していきます。どのような視点でどんな物語が生まれるのかを楽しみにしています。れるのかを楽しみにしています。初回の今号では、「まくら文庫」に寄稿していただきました。 - 超短編小説とは… SNSから発祥した短い文章やストーリーを共有するスタイルの小説です。方丈海『#140字小説』や、原田たけし『三円小説』、氏田雄介『54字の物語』など、人気作品は書籍化もされています。
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僕はストーブの燃料タンクを抱え、手動のポンプで灯油を入れていた。赤い手榴弾のような部分を握りつぶすと灯油が流れていく。それを見ていた彼女は、「電動のポンプを買おうよ。毎回、寒いし、大変そう」と言った。僕は窓の外に桜のつぼみを見つけた。「大丈夫。もう春がそこまで来てるみたいだから」
まくら文庫